海外(アフリカ)向けのWebサイトをCDNで高速化する
ビヨンドの原岡です。
今回はCDNを利用した海外向けのサイトの高速化についてです。
お客様から受けた相談内容としては国内のサーバーにおいてあるWEBサイトがアフリカのとある国で見ると非常に遅いというものでした。
確かに国内からアフリカまでは非常に距離が遠いためそれだけレスポンスが遅延します。
(以下引用)
通信速度と通信距離の関係について
インターネットで用いるTCP/IPの通信方式では、
送信したデータを通信相手が正しく受信できたかの返信を確認してから、次のデータを送信します。
このため、通信距離が遠い場合は、近い場合に比べて返信を確認するまでの時間が長くなり、
次のデータを送信するのに時間がかかることになります。
したがって、通信距離が遠いほど、全てのデータを送信するまでの時間が長くなり、通信速度は低下します。
http://www.bbiq.jp/members/improvement/speed/distance/
高速化の方法として、なるべく近い場所からコンテンツにアクセスできる様にCDNを利用して、
Webサイトへのレスポンスを向上する手法を採用しました。
(以下引用)
CDN(コンテンツ・デリバリ・ネットワーク)とは
CDNとは、Content Delivery Network(コンテンツ・デリバリ・ネットワーク)の略で、
世界中に張り巡らされたサーバ(CDN配信プラットフォーム)を通して、
コンテンツにアクセスしようとするエンドユーザに最も近いサーバから効率的に配信する仕組みのことです。
http://www.cdnetworks.co.jp/about/
海外からのアクセス速度を確認する
海外からどのくらいの速度でアクセスできているかを調べるのは下記サイトを使います。
■WEBPAGETEST
http://www.webpagetest.org/
Webサイトのデバッグツールとしてもかなり使えるサイトですが、
このサイトは海外の多数のロケーションからの表示速度を確認することもできます。
今回はアフリカからのアクセスなので、
Rose Hill, Mauritius(Chrome)
を選択してアクセスすると下記のような結果が出ます。
※下記は弊社サイトbeyondjapan.comのアクセス結果です。
やはり、国内のサーバではアフリカからのアクセスは非常に遅いです。
そこでCDNを利用します。
アフリカで使えるCDNを確認する
CDNといってもいろんなサービスがあるのですが、
アフリカに拠点があるCDNを見つけるのには下記のサイトが参考になります。
海外がメインですが、いろいろな形でCDNを比較できるのでかなり便利だと思います。
■CDNPlanet
https://www.cdnplanet.com/
- QUANTIL 5拠点
https://www.cdnplanet.com/cdns/quantil/
Djibouti Djibouti
Kenya Mombasa
Madagascar Antananarivo
Mauritius Port Louis
South Africa Cape Town - Johannesburg - Cloudflare 4拠点
https://www.cdnplanet.com/cdns/cloudflare/
South Africa Johannesburg
Kenya Mombasa
Angola Luanda
Djibouti Djibouti - CDNetworks 3拠点
https://www.cdnplanet.com/cdns/cdnetworks/
South Africa Cape Town - Johannesburg
Egypt Cairo
Tanzania Dar es Salaam - Level 3 3拠点
https://www.cdnplanet.com/cdns/level3/
South Africa Cape Town - Johannesburg
Kenya Mombasa
Djibouti Djibouti - CacheFly 2拠点
https://www.cdnplanet.com/cdns/cachefly/
South Africa Johannesburg
Egypt Cairo - Fastly 1拠点
https://www.cdnplanet.com/cdns/fastly/
South Africa Johannesburg
QUANTILが5拠点で一番多いですね。
ただミニマムで1000$からのコストがかかるため
Cloudflareもよさそうです。
と思っていたらとんでもないところがありました。
そう世界のAkamaiです。
Akamaiの詳細はこのサイトでは明らかになっていないのですが、
■Akamai
https://www.cdnplanet.com/cdns/akamai/
下記を見る限り30拠点以上ありそうです。
http://wwwnui.akamai.com/gnet/globe/index.html
段違いです。
Akamaiでは下記のようにアフリカでのレスポンス向上の事例もあったため、お客様にも納得してもらいやすくスムーズに導入ができました。
https://www.akamai.com/jp/ja/our-customers/customer-stories-carview.jsp
DNSサーバの変更
導入後にレスポンスは劇的に向上したのですが、まだDNS lookupが遅いという問題があったため、
国内のDNSサーバに設定していたドメインをAmazon Route53に移設し、さらにレスポンスが上がりました。
Amazon Route53は全世界の拠点からアクセス元に一番近いロケーションに転送されるため、高速なレスポンスが期待される上、金額も安いので非常におすすめです。
https://aws.amazon.com/jp/route53/
以上、海外向けのCDN活用事例でした。
もし海外向けのサイトのレスポンスでお困りでしたら、ぜひビヨンドまでお声がけくださいませ!!