【AWS初心者向け】ざっくりわかる!Amazon S3とは?
こんにちは!
株式会社ビヨンド四国オフィスのペルシャ猫、いのうえです。
今回は、Amazon Web Servicesの1つである【S3】について、
5分でざっくりわかる解説をしていきたいと思います。
ストレージサービス【S3】とは?
S3とは、「Simple Storage Service」の略です。
クラウド型のインテリジェントなオブジェクトストレージサービスです。
要するに、雲の上にあるデータを保存するためのレンタル倉庫のようなものでしょうか。
オブジェクトと呼ばれるファイル(テキストや画像)をバケットと呼ばれる入れ物に保存します。
オブジェクト単位でデータの取り出しができるので、必要に応じて柔軟なデータ保存ができます。
■S3の概要
- 静的ウェブサイトホスティング(簡単にWebサーバーにすることができる)
- S3 Select(クエリ機能で、気軽にS3のデータを集計することができる)
- スケールアップ・スケールダウンが簡単にできる。
■S3の特徴
- スケーラビリティ
- 可用性・耐久性
- 信頼性
- 豊富な管理機能
- インテリジェントな機能
■S3の特徴について解説
①オブジェクトストレージなので、スケールアップ・ダウンがしやすい。
使用場面に応じたストレージクラスが複数用意されていて、
ライフサイクルポリシーを使用すれば自動的に移行することも可能。
利用状況に応じてスケールアップ・ダウンができて、
尚且つ、容量制限を気にする必要がないというのが、オブジェクトストレージの大きなメリットです。
②99.999999999%(イレブンナイン)のデータ耐久性を謳っており、障害やエラーなどの脅威に対して強い特徴がある。
S3オブジェクトは、最低3つのアベイラビリティゾーンに自動的に複製して保存される。
そのため、どれか1つに障害が起こっても使い続けることができる。
③暗号化機能とアクセス管理ツールがあり、攻撃からデータを守ることができる。
④ストレージクラス分析、ライフサイクルポリシーなどの各種管理機能が用意されている。
管理機能を使えば、実際の使用方法にフィットしたストレージクラスの選択が可能。
⑤データのクエリを実行する機能やサービスがある。
また、保存できるデータの量は無制限です。
1つのファイルについては5TBまでという制限はありますが
5TB以上のデータに頻繁にアクセスすることは、なかなかないので5TBという制限に悩む必要はありません。
■S3の料金体系
料金が発生する条件は、以下の5つです。
- ストレージ
- リクエストとデータ取り出し
- データ転送
- 管理と分析
- レプリケーション
条件 | 課金 | 無料 |
ストレージ | 保存容量に対して課金される。 ストレージクラスによって料金が異なる。 |
標準ストレージクラス5GBまではS3の無料枠で利用が可能。 |
リクエストとデータ取り出し | リクエストとは、GET/PUT/POST/LIST/COPY/SELECT/DELETEなどのことで、リクエスト数に対して課金がされる。 | 20,000 GETリクエスト、2,000 PUT/COPY/POST/LISTリクエスト、データ送信15GBを毎月、1年間無料で利用できる。 |
データ転送 | S3からの送信に課金がされる。 S3に保存しているデータを取り出すときに課金が発生する。 S3に保存しているデータを別リージョンから取り出しもしくは別リージョンへ転送するときに課金が発生する。 Transfer Accelerationを利用している場合、転送料金に上乗せしてTransfer Accelerationの利用料がかかる。 ※転送先のリージョンによって料金が異なるため注意が必要。 |
S3へのアップロード(受信)は無料。 同じリージョン内での S3 バケット間または、S3 から他のサービスへの転送は無料。 Amazon CloudFrontへの転送は、無料で行える。ただし、S3からCloudFrontに対して転送する場合のみ。 |
管理と分析 | アカウントのバケットで有効になっているストレージ管理機能と分析の料金が発生する。 | |
レプリケーション | プライマリコピーとレプリケーションPUTリクエストのストレージ料金に課金される。 低頻度のアクセスストレージの取り出し料金と、宛先として選択したS3ストレージクラスのS3ストレージ料金が発生する。 |
ストレージクラスとは?
ストレージクラスとは、ストレージの種類のことを指します。
S3では、借りられるストレージの種類が各種用意されています。
ストレージクラスは、状況に応じて変更することができます。
ストレージクラスの変更は、手動でも行えますがライフサイクルポリシーを設定すれば自動で行うこともできます。
ストレージクラス | 特徴 |
標準 | 最もスタンダードなストレージクラス。 配信画像・映像などのデータ保存に適している。 データの取り出しに料金がかからない。 3つ以上のアベイラビリティゾーンにデータが保存される為、99.9%の可用性が保証されている。 |
IT | アクセス頻度によって、高頻度アクセス階層と低頻度アクセス階層の2つの階層を移動する。 高頻度/低頻度どちらの階層に保存するかは、オブジェクトごとにモニタリングされ、その結果に応じて自動的に移動される。 30日間連続でアクセスがなかったオブジェクトは低頻度層に自動的に移動される。 |
IA(S3 標準 – IA) | 標準ストレージと比べるとストレージコストは安くなるが、データ取り出しのコストは高くなる。 3つ以上のアベイラビリティゾーンにデータが保存されるため、災害対策もできる。 その為、1つのアベイラビリティゾーンが全部失われても、データを回復させることができる。 アクセス頻度は低いが、データの必要時にすぐにデータ取り出しが必要なバックアップなどの長期保存に向いている。 |
IA(1 ゾーン – IA) | 標準クラスに比べて、保存料金は安いが、転送量料金は高い。 アクセス頻度は低いが、保存料が多いといった場合に適している。 ただし、1つのアベイラビリティゾーンにしか保存されない為、その地域に物理的なトラブルが起きると、データが失われる可能性がある。 その為、低価格で保存ができるが、絶対に失われてはいけないデータの保管には向いていない。 |
Glacier | データアーカイブや長期バックアップに適している。 大量のデータを低コストで保存することができる。 Glacierの場合は、「ボールト」というコンテナに格納される。その為、保存したデータを取り出す場合は、他のS3バケットへの取り出し操作が必要となる為、取り出し時間がかかり、転送量も高くなる。 また、データを取り出した場合は、Glacier上のデータと、取り出し先のデータの両方に保存料金がかかるので注意が必要。 |
Glacier(Deep Archive) | Glacierよりも低コスト。 データにアクセスすることは、ほとんどなくても削除は出来ないといった場合に便利です。 だが、データの取り出しコストが高く、データの取り出しにかなりの時間がかかる。 その為、アクセス頻度が非常に低く、尚且つ、データが必要になった時にすぐアクセス出来なくても良いデータの長期保存に向いている。 |
まとめ
S3は、雲の上にあるデータを保存するためのレンタル倉庫のようなものなので
便利なところにあるレンタル倉庫にデータを保管している場合、データはすぐに取り出せますが、
立地がいい分、保管するのにコストがかかります。
Glacierの様に遠い場所にあるレンタル倉庫にデータを保管している場合
保管するのには立地が悪い分、低コストで保管することができます。
ただ、レンタル倉庫までが遠いので取り出すのに時間と労力(コスト)がかかりますよね。
そう考えると、運用に適しているストレージクラスを決めることができそうです。
今回は、ざっくりとした【S3】の解説となりましたが、
AWSにもっと詳しくなれる様に勉強して、またブログを書きたいと思います。
日々成長、日々前進。
毎日、私自身をアップデートしていかなければ!!!
最後まで読んでくださって、ありがとうございます。