【2024最新】中国赴任の方へーー就労ビザ / Zビザの取得(深セン)
目次
はじめに
初めまして、寒気でドームに引きこもり中のひらです。
以前、事前にビザ取得しなくても中国に入境できる方法(深圳口岸での特区旅行ビザ)が紹介されましたが、本格的に中国での業務展開に伴い、就労ビザの申請に進めています。
訪中の目的によって「観光(L)」「交流・訪問・視察(F)」「商務・貿易(M)」など、ビザの種類はたくさんあります。
*本記事の作成時点(2024/1/5)で、日本国籍者への「ビザ免除措置(15日間)」はまだ再開されていません。そのため、転勤以外の目的で中国へ渡航する前に、「観光ビザ・特区旅行ビザ」もしくは「トランジットビザ」の利用を念頭に置いた方が良いかもしれません。
さて、本題の就労ビザ取得の説明を始めましょう。
就労ビザ(Zビザ)について
名前の通り、就労の目的で訪中する方へのビザです。
ただ、中国で合法的に働くため、中国国境内で発行する「外国人就業証(外国人工作许可证)」と「外国人居留許可証(外国人居留许可)」も必要となります。
*許可証が不揃い場合、不法就労とみなされます。
(不法就労は、雇用者と企業の双方に拘留や罰金のリスクがあります‼️)
今回は弊社社員が中国・深圳へ駐在し、働くことになりますので、事前にZビザを取得し、訪中後に就業証と居留許可証を申請することになりました。申請にあたって、準備すべき資料が多くあり、書類の取得にも結構時間が掛かります。赴任が決まりましたら、お早めに準備しに行きましょう。
ビザセンターの公式情報より、Zビザの必要資料は下記となります。
必要書類 | 注意事項 |
パスポート原本及び写し | 余白 2ページ以上、有効期限 6ヶ月以上 |
6ヶ月以内の証明写真、1枚 | 4.8×3.3cm / カラー / 背景は白 |
中華人民共和国査証申請表 | 査証を申請する際に、オンラインで記入する表 |
下記のいずれか
①「外国人就業許可通知」 |
いくつか資料がリストアップされましたが、一番時間と気力を要したのは「下記のいずれか」の箇所でした。
「外国人就業許可通知(外国人就業証)」とは
外国人就業証は、外国人が中国で合法的に就労する証明書です。
微妙に違う名前で困る方がいるかもしれませんが、中国国内で申請したのは「外国人就業証(外国人工作许可证)」で、海外で申請したものは「外国人就業許可通知(外国人工作许可通知)」です。
外国人就業許可に「A(高等人材)」「B(専門人材)」「C(普通人材)」の3種類ありますが、B類の申請を説明します。
B類人材の中に、さらに6種の資格に分けられています。
- 学士以上の学位を有し、2年以上の関連実務経験を有する60歳以下の外国人専門人材
- 国際に通用できる専門資格を所持している者、または人手不足が深刻な技能人材
- 外国語教育人材
- 収入が前年度の地域平均収入4倍以上あるの外国人材
- 国家部門の規定に基づいて専門人材及びプロジェクトを実施する人材
- ポイント採点60点以上の専門人材
申請してみよう~
深圳で①を申請する場合は「外国人総合管理システム」に、個人情報、就労許可申請情報、学歴(高等教育から)、職歴、家族情報(ご家族の同行)を記入し、必要な資料をアップロードする流れです。
システム上の申請が提出しましたら、中国外国专家局に審査を受けて、合格したら就労許可が発行されます。
Step1. 個人情報
個人情報を入れて、証明写真をアップロードすれば完了です。
*必要資料1⃣ アップロード用顔写真のデータ
(ビザセンターの要求とは違い、354x472 pixel 以上 / サイズが 20KB~120KB / 背景は青い写真を使用する)
Step2. 就労許可申請情報
中国で赴任後の仕事内容を記入した上で、資格など加点になれるものがあるかどうか答えたら完了です。
当然、加点に "あり" と答えれば、後ほどそれらの説明資料を追加する必要がありますね。
Step3. 学歴
高等教育からの学歴を記入します。
#「高等教育を受ける経歴がない場合、最終学歴を記入してください」と書いてますが、①の学士以上の学位が持っている外国人人材での申請以外のケースに対する話です。
*必要資料2⃣ 最終学歴証明(中国駐日本領事館からの領事認証付け外務省からのアポスティーユ認付け)
取り方:卒業証明書(学校)→ 公印確認(外務省)→ 領事認証(中国ビザセンター)
#更新
11/7より、中国の「外国公文書の認証を不要とする条約」の発効に伴い、ビザセンターでの領事認証が不要になり、外務省のアポスティーユ認証だけに変わりました。(公印確認も必要ないです)
Step4. 職歴
直近10年内の就労履歴(インターンシップ以外)を記入します。
*必要資料3⃣ 就労履歴書(工作资历证明)
取り方:職位、就労期間、参加したプロジェクトなどを詳細に書いた職歴書を作成して、記載された会社から公印もしくは責任者のサインをもらって責任者の連絡先を記入したものになります。
#注意:職歴に赴任後の仕事に関連する(もしくは同じ職種)経験が、「2年以上」無いといけないです。
#また、過去に働いたところの確認・承認もいるので、作成時にはよく考えてください。
Step5. 家族情報
ご家族が中国に居なければ、そのままskipで問題ないです。
Step6. ファイルアップロード
必要資料1⃣ 就労履歴書
必要資料2⃣ 最終学歴証明
必要資料3⃣ 犯罪経歴証明書(無犯罪証明書)
取り方:各都道府県警察本部または警視庁で申請してください。
未開封のままで外務省の公印認証とビザセンターの領事認証に提出してください。
*11/7以後は、外務省のアポスティーユ認証のみです。
必要資料4⃣ 労働契約書(中国企業との)
中国語で作成した、申請人名義と雇用会社の公印押印済みの雇用契約書です。
必要資料5⃣ 健康診断証明
中国大使館が指定した病院にて、中国居留許可申請用健診を受けて、外国人体格検査記録および添付報告書をもらいます。
外国人体格検査記録にレントゲンフィルム、心電図の結果報告書、血液検査報告書などがあるので、全部データ化してアップロードしなければならないです。
ちなみに、今回利用したのは日中友好医院でした。
必要資料6⃣ パスポート
パスポートのカバー写真と個人情報ページのスキャンまたは写真が必要です。
必要資料7⃣ 就労許可申請表(外国人来华工作许可申请表)
Step1-5まで入力が完了しましたら、「附件信息」画面の一番下に「申請表ダウンロード(申请表下载)」をクリックしますと、
入力した情報が含まれる就労許可申請表がダウンロードされます。
申請表の内容に問題がなければ、申請内容が真実であることを承認・サインします。
署名済みのものをシステムにアップロードします。
必要資料8⃣ その他
補足資料があれば、ここにアップロードします。
Step7. 提出
提出後に一旦待ちましょう~
公式的に、7営業日がかかると書いていますが、実際に3日後に修正意見が来て、修正して再提出したら、5日目に審査OKになりました。
(预审通过→外专决定通过)
外国人就業許可通知(工作许可通知书)そのもの
最終審査に通ったら、下記のような中国語と英語での外国人就業許可通知が2通が届きます。
これでZビザの申請資料が揃いました!!!
🍕センターに行こう~
終わり
資料準備から、正式的にZビザを取得するまで、まさか4ヶ月以上かかりました。
やっとビザを取りましたので、1月に深圳に参ります!
「外国人居留許可証」編をまたお楽しみに~