Intel(インテル)【Core i】シリーズとは?なぜ【Core i】なの?
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こんにちわ、システムソリューション部のsumiです。
最近、Intelが次世代CPUである「Meteor Lake」を発表し、新しいブランド「Core Ultra」と「Core」の立ち上げを発表しましたね。
これに伴い、これまでの命名規則である「Core i〇」が次世代の「Meteor Lake」から「Core 〇」と変更され、iの歴史に一区切りがつく予定です。
さらに、この時に「Core 〇」ブランドに加えて、ハイエンド向けの「Core Ultra」ブランドも登場する予定です。
そこで今回は、Intelの「Core iシリーズ」について、その概要となぜ「iシリーズ」と名付けられたのかを紹介します。
Intel(インテル)の【Core i】シリーズってなに?
このブログをお読みの方でしたらCPU?となる方は少ないかと思いますので、詳細な説明は省きますがCPUは制御・演算を行ってくれます。例えるなら人間の脳が手に「動け」と命令するのと同じ動きをしてくれます。
【Core i】の始まり
本題に戻り、Intelの【Core i】シリーズがそもそも誕生したのは2010年の1月、第1世代 開発コードネーム「Clarkdale/Arrandale」からCore iブランドは歴史は始まりました。
この時の「Clarkdale/Arrandale」はインテルのWestmereマイクロアーキテクチャに基づくプロセッサとなっており、これのプロセッサの特徴は
●メモリコントローラがダイレベルで統合:
メモリコントローラがダイレベルで統合されると、従来のCPUに比べてもより高速なメモリアクセスが可能になる。これは、CPUとメモリの間により効率的な通信経路が作られるためです。また、統合されたメモリコントローラにより、システムが必要とするメモリ帯域幅が改善され、更なる高速化が期待できます。
●GPUがパッケージレベルで統合:
GPUがパッケージレベルで統合されると、デスクトップやラップトップなどのデバイスでのグラフィックス性能が向上します。GPUがパッケージに統合されることで、CPUとGPUの間のデータ転送がより効率的になります。また、パッケージ単位でGPUが統合されるため、より高密度にチップが配置され、より小型かつ効率的なシステムが構築できました。
これらのアーキテクチャの採用により、セカンドジェネレーションのプロセッサは、高い処理性能とグラフィックス性能を提供することができました。このプロセッサは、ゲーム、動画編集、3Dグラフィックスなどの高速な処理を必要とするアプリケーションに適しておりました。(当時)
そこからIntelは凡そ1年に一度のペースで新たなCoreプロセッサーを世に送り出してきました。
これらの世代ごとのプロセッサは、それぞれ新しい機能や性能の向上をもたらしました。インテルのCore iシリーズは、多くのユーザーにとって高速で信頼性のある選択肢となっています。
【Core i】の歴史
登場 | 世代 | 開発名 |
2011 | 第2世代 | Sandy Bridge |
2012 | 第3世代 | Ivy Bridge |
2013 | 第4世代 | Haswell |
2014 | 第5世代 | Broadwell |
2015 | 第6世代 | Skylake |
2016 | 第7世代 | Kaby Lake |
2017 | 第7世代 | Kaby Lake Refresh |
2017 | 第8世代 | Coffee Lake |
2018 | 第8世代 | Cannon Lake |
2018 | 第 8 世代 | Whiskey Lake |
2018 | 第9世代 | Coffee Lake Refresh |
2019 | 第10世代 | Ice Lake |
2020 | 第11世代 | Tiger Lake |
2021 | 第12世代 | Alder Lake |
2022 | 第13世代 | Raptor Lake |
2023? | 第14世代 | Meteor Lake |
Core i毎のスペック
さらに、各モデルのレベルやセグメントを表現するために、「Core i3」「Core i5」「Core i7」「Core i9」といった型番を導入しました。
これにより、製品の性能と価格帯を簡単に把握できるようになりました。
早見表を作ってみました。※第13世代参考
項目 | Core i3 | Core i5 | Core i7 | Core i9 |
価格 | 安い | 中間 | 高い | ハイエンド |
性能 | 低め | 一般的 | 高め | ハイエンド |
コア数 | 2~4 | 4~6 | 6~8 | 8~16 |
スレッド数 | 4~8 | 8~12 | 12~16 | 16~32 |
キャッシュ | 4~12MB | 6~16MB | 12~24MB | 16~32MB |
TDP | 65~95W | 65~125W | 95~190W | 125~240W |
用途 | 軽作業 | 一般的な用途 | 重作業 | ハイエンド |
世代と型番が連なることで「Core i3 13100」と表記されるようになります。※これだと13世代のCore i3 と判断できますね。
次回作のMeteor Lake以降からは Core i シリーズではなく、Core シリーズとなるとのことでブランドの表記での世代概念がなくなり、プロセッサーナンバーのみで表記されるようになる。
さらにハイエンドモデルのものは Core Ultraシリーズとなるとの見込みであり、CPUへの知識が詳しくない人にもUltraだから性能が高いモデルと認識してもらえるだろう。
なぜ【Core i】と名付けられたの?
●ブランドの刷新と差別化:
IntelではPentiumブランドは長い間使用されてきましたが、製品ラインナップを刷新し新たなブランド名を導入することで差別化を図りました。Core iシリーズは、過去のブランドからの脱却と、新しい製品ファミリーのイメージを構築するために選ばれました。
●コアの重要性の強調:
「Core」の名前は、CPUの中核となるコアの重要性を強調するために選ばれました。Intelはコアの数を増やし、パフォーマンスを向上させることに注力しており、Core iシリーズはその象徴となりました。
●レベル化とセグメント化:
Core iシリーズにはさまざまなモデルがあり、数字や文字の組み合わせによってレベルやセグメントを表現しています。例えば、Core i7はハイエンドのパフォーマンス志向の製品を指し、Core i5は中程度のパフォーマンスを持つ製品を示します。このようなレベル化とセグメント化により、消費者は製品の性能と価格帯を簡単に把握できるようになりました。
●グローバルなブランド戦略:
Intelはグローバル市場で展開するため、ブランド名を一貫して使用する必要がありました。Core iシリーズは国際的に認識され、覚えやすい名前であり、異なる言語や地域での統一性を提供します。
まとめ
IntelのCore iシリーズは、2010年に発売された第1世代Clarkdale/Arrandaleから始まりました。Core iシリーズは、従来のCPUに比べて高速なメモリアクセスやグラフィックス性能を実現し、ゲームや動画編集などの高速な処理を必要とするアプリケーションに適していました。
Core iシリーズは、世代ごとに「Core i3」「Core i5」「Core i7」「Core i9」の型番があり、数字が大きいほど性能が高くなります。また、Core iシリーズは、グローバル市場で展開するため、ブランド名をそれまでの「Pentium」から「Core i」に統一しました。
Intelは、2023年に発売予定の第14世代Meteor Lakeから、Core iシリーズの命名規則を変更し、「Core」と「Core Ultra」の2つのブランドに分類する予定です。Core Ultraは、ハイエンドモデル向けのブランドとなり見込みです。
Core iシリーズは今後、CoreシリーズとCore Ultraシリーズにて、IntelのフラッグシップCPUシリーズとして、今後も進化を続けていくでしょう。
ソース:Intel