検索機能が強化されたVisual Studio Code 1.29 リリースまとめ
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こんにちは。
開発チームのワイルド担当、まんだいです。
毎月恒例のVisual Studio Code(以下、VSCode)のバージョンアップが来ました。
私の記事は毎月恒例ではないようですが……。
今月はトピックの数がどうも多いなと思って数えてみたところ、リリースノートに記載されている大きなトピックだけでも61個!
今回は大盛りじゃないかということで、全てではないですが使いたくなるような機能を厳選してお届けします!
検索周りの機能強化
今までできなかった改行をまたぐ正規表現を使った検索ができるようになりました!
今まで未対応だったのが不思議な機能ですが、一番最初のトピックに挙げられている目玉の機能です。
他にも正規表現の中で後方参照ができるようになったり、先読みができるようになりました。
我々サーバーサイドの開発者はこれらの機能を普段あまり使わないのですが、HTML ファイルの中を検査したりする場合には強力な機能です。
逆に言うと、フロントエンドを開発されている方々には、かなりインパクトのあるアップデートではないでしょうか。
ご興味のある方は、PCRE2 のエンジンを有効にする search.usePCRE2 という設定が追加されていますので、そちらを有効にしてみましょう!
また、検索結果に行番号を追加する search.showLineNumbers 、検索結果を一括変換する際、プレビューを開くかどうかを制御する search.useReplacePreview 、検索結果に対して、グローバルにある .gitignore や .ignore といったファイルの内容を踏まえて対象から除外する search.useGlobalIgnoreFiles といった機能が追加されました。
活用してますか? パンくずリスト
VSCode の開発陣激プッシュの機能なのか、パンくずリストが強化されています。
今回は、パンくずリストの並び順を、ファイル内の出現順、名前順、シンボルの種類順の3つから選べるようになりました。
これはアウトラインのソートオーダーと同じですね。
また、パンくずリストからファイルを選択して開く場合、マウスの中央ボタンでクリックすると、再利用対象にならない新しいタブで開く、という動作が追加されています。
この設定はタブの再利用をしない workbench.editor.enablePreviewFromQuickOpen とバッティングする機能です。
ちなみにパンくずリストを開くショートカットキーは「 Ctrl + Shift + : 」が割り当てられていますので、合わせて便利に使ってみてください。
パンくずリストを多用すると、エクスプローラーを非表示にできるので、横方向の作業領域を多く取れるメリットがあります。
また、「 Ctrl + B 」でサイドバーを開きエクスプローラーにフォーカスを移すと、エディタにフォーカスを戻せなくなるので、ショートカットキーを多用していくとすると、フォーカスを戻すためにマウスを触らなければいけない部分は割と見過ごせないマイナスポイントですよね。
Electron3.0 版の Insiders プレビューがリリース
Electron3.0 では、バンドルされている Chromium がバージョン66にアップデートされています。
さらに、Node.js も10にアップデート。
ちなみに、安定版の方でも、Electron のマイナーバージョンアップは随時入っていて、今回のアップデートで、2.0.9から2.0.12にバージョンアップされています。
CSS を書くのがだいぶ便利になってきた
CSS Specificity という機能が搭載され、CSS が正しく適用されるかが簡単に分かるようになりました。
この手の検証は散々頭の中でやってきたので、もはや今更感もありますが、自分で書いた CSS は手癖も分かっていますし理解しやすい反面、人の書いた CSS は読むのに慣れも必要。
そんな時、CSS Specificity が役に立つのではないでしょうか。
あと、今でもたまにやらかすのが、0px とか、0% という値の指定。
0の場合は、0とだけ書けばいい、むしろそう書かねばならないのですが、これをしっかり警告として捕捉するようになったようです。
調整しながら値を探っている時、結果的に0だった場合、単位を放置しちゃうんですよね。
ワークベンチを快適に使うためのショートカットキーがまた増えました
ワークベンチ周りのアップデートで最近大きかったものといえば、エディタを自由に上下左右に分割しまくることができるようになった、エディタは分割の時代へ! Visual Studio Code 1.25 リリースまとめ | 株式会社ビヨンド ですが、ワークベンチ周りで動作するとんでもない数のショートカットキーが設定されていますね。
しかもほとんどがキー割り当てなしという誰得な状況。
そんな未割り当てショートカットが豊作のワークベンチにまた新たなショートカットキーが追加されました。
そして安定のキー割り当てなしです!
正直なところ、ワークベンチ周りでは、「 Ctrl + Q 」に設定されているクイックオープンビューくらいしか使ってないですね。
自分でキー割り当てしたところで、今後追加される(かも知れない)超絶便利な機能とキー割り当てが丸かぶりしたらどうしようという大きな不安が拭えないと思いませんか?
まとめ
こんなにいつも多かったけ?と疑問を持つ量のアップデートが詰め込まれた1.29でしたが、いかがだったでしょうか?
個人的にピンと来ない機能が多すぎて調べるのに時間がかなり掛かってしまったのですが、VSCodeの拡張機能作成方面は疎い自信があるので、1/3くらいは直接影響のないアップデートでした。
デバッグ周りのアップデートも多いのですが、JavaScript / TypeScript で開発していなければ恩恵を受けられない機能も多く、他の言語も対象になるのはもう少し先のようです。
現在 PHP を書くことがほとんどなので、少し取り残された感があります。
世界的には、JavaScript で開発されている Github のプロジェクトが一番多いという記事を最近読みましたが、JavaScript の人気の高さが VSCode の対応からも伺えますね。
新しい追加機能を眺めては、Node.js がまた書きたくなる今日この頃でした。
私としては、よく使うターミナルが地味ながらも進化しているだけでも十分なアップデートです!
以上です。