「New World」をリリースしたAmazon Game Studiosが今まで苦戦してた5つの理由
目次
技術営業部の中内です。
遂にリリースされましね「New World」
当初2020年5月リリース予定が4回延期されて2021/9/28に満を持してです!
初日から同時接続70万に超えだそうです。好調ですね~
New Worldとは
MMORPGでサブスクではなく買い切りモデルです。
ただ、日本語は非対応でサーバはアジアに有りません。
ですので、距離の問題で接続に時間かかりそうですね。
ゲームエンジンは自社エンジンのLumberyardを採用
余談ですがLumberyardは「Open 3D Engine」と名前を変えオープンソース化されます。
Amazon Game Studiosは苦戦続き
ただAmazon Game Studiosが2012年に設立されから今日まで苦戦しているのは皆さんご存知だと思います。
現Amazon Game StudiosのVP(Vice President/副社長)のChristoph Hartmannさんが過去の失敗を認めています。
私が勝手に言ってるわけではございません。
苦戦理由
1.責任者がゲーム未経験者
責任者であるMike Frazzini氏はAmazon Game Studios始動時に責任者となりますが
その時点でFrazzini氏はゲーム未経験者でゲーム事業責任者の前は書籍ビジネスのマネージャーだったそうです。
じゃあなぜそんな未経験者のFrazzini氏が責任者になったかといいますと
Amazonの常識は、「ある事業を営むことができれば、他の事業を営むことができる」というものからの配置みたいです。
2.招き入れたビッグネームが次々離職
キム・スウィフト (パズルゲームポータルのデザイナー)
クリント・ホッキング (ファークライ2のディレクター)
リチャード・ヒルマン (マッデンの第一人者)
マーク・ウィッテン(元XboxLiveのボス)
もう誰もいません。
3.費用がかかりすぎ問題
Amazonはゲーム部門に年間5億ドルも注ぎ込んでるそうです。
日本円で約550億です。さすがAmazon
4.開発タイトルが次々お蔵入りや開発中止
Crucible
2020年5月にリリース(5ヶ月でサービス終了)
Amazon初のタイトルで基本無料のオンライン対戦ゲーム
「ロード・オブ・ザ・リング」のMMORPG
テンセントと条件面で合意取れずお蔵入り
Breakaway
思っていたクオリティに達しなかったために開発中止
5.Amazonの文化がゲーム開発に向いていない
元従業員からの告発
「同社はデータに基づいて運営されており、従業員は主要な決定を承認するために6ページのドキュメントを作成することが求められた。」
「ゲームエンジンはUnrealEngineやUnityではなく自社エンジンのLumberyardでの開発を義務付けた。その結果一部の機能が難解なコマンドを必要としシステムが激遅になり開発者は、Lumberyardがアートを処理やコードをコンパイルするのを待っている間、ゲームをしたり、Amazon PrimeVideoを視聴したりしてた」
「社内ではLumberyardがAmazon Game Studiosをダメにしているとささやかれていた。」
とはいえ天下のAmazon、このまま終わるわけがない!
Amazonは莫大な資金と世界最大のインフラストラクチャであるAWSを所有してます。
また、韓国のMMORPG「LostArk」を北米とヨーロッパで2022年に配信スタートします。
今までEC、クラウド、ストリーミングなど後発であったものでも成功してきたAmazonがゲーム業界でも成功する日はそう遠くない未来な気がします。
参考サイト
https://www.gamesindustry.biz/articles/2021-09-22-amazon-games-christoph-hartmann-eventually-well-be-judged-by-our-successes
https://www.bloomberg.com/news/features/2021-01-29/amazon-game-studios-struggles-to-find-a-hit
https://www.bloombergquint.com/business/amazon-drops-company-policies-on-game-development-after-backlash