クラウド / サーバー 基礎研修プログラム｜IPPO 様

株式会社IPPO（イッポ）様は、オフィス仲介業務をメイン事業とする不動産テック企業です。スタートアップ・ベンチャー企業に特化した オフィスの提案や、内装費用と原状回復費用を大幅に減額して移転ができる「居抜き」に特化し直接契約ができるマッチングプラットフォーム「ハイッテ」の開発運営をおこなっています。

今回は、ビヨンドの「クラウド / サーバー 基礎研修プログラム」の利用・活用の裏側について、同社 取締役COOの中川様に お話を伺いました。

『現役のサーバーエンジニアによるシステム基礎研修だったので、自社の実務レベルに沿った、システム知識の振り返りが出来るようになりました』

● 株式会社IPPO　取締役COO 中川様

IPPO様 の会社情報をお聞かせください。

● IPPO 中川様：
株式会社IPPO は、オフィス移転の仲介を中心とした不動産事業と、物件オーナーと物件を借りたいスタートアップ・ベンチャー企業をマッチングするためのプラットフォーム「ハイッテ」というWebサービスの企画・運営をおこなっています。

「ハイッテ」は、居抜きで借りられるオフィスが自由に検索・登録ができるようになっていて、IPPOとしては 居抜き物件への入居者が確定する際に生じる 仲介手数料 がキャッシュポイントとなる仕組みになっています。

また、「スタートアップ・ベンチャー向け」「居抜き物件に特化」「オフィス仲介プラットフォーム」というコンセプトを軸にしたサービスは 市場には意外と少ないため、そういった意味ではハイッテは、競合他社の不動産サービスとは うまく差別化できていると思います。最近では、世の中のトレンドが居抜きに追い風になっていることもあり、おかげさまで 広告費用を掛けずに、クチコミ を中心とした集客によって、ハイッテを利用するユーザー数が増加しています。

IPPO様 での サービス利用前の 課題 / 背景 をお聞かせください。

● IPPO 中川様：
先ほどの内容に紐づくお話になりますが、ハイッテのWebサービス自体が、ハイッテをすでに利用・認知している方々のクチコミが講じて、新規のお問い合わせが増えている状態なんですが、「今後は大々的にプロモーションを打ち出して行こう」と検討している最中、「このサーバー環境・構成で正しいのか？」というシステム部分を、もっと意識するようになってきました。

元々私自身が、メンズアパレルのECサイト運営会社の出身で、年間数億に登るインターネット広告運用を手掛けていた中で、大型のプロモーションを実施する際、本当にアクセスが一気に集まると「サイト表示が遅くなりそうなので、その時は一時的なサーバースペックの増強、または CDN（Content Delivery Network）を設置して オリジンサーバー側のアクセス負荷を低減させる方法を考える」というようなことを意識して運用していました。

ただ、これからの事業拡大に伴って、新しいメンバーの採用をして、これらのインターネット広告運用を手掛けてもらうとき、システム自体の論理的な部分に精通しているメンバーが多いとは言えないので、今後インターネット広告を利用するときに、私だけではなく、メンバー自身も、ある程度はシステムに詳しくなっていないと、「ハイッテ」の運営に支障をきたすのでは？と考えるようになってきました。

ビヨンドのサービスを選定いただいた 決め手 をお聞かせください。

● IPPO 中川様：
他社の研修サービスだと、確かに サーバー（Linuxなど）やプログラム言語の研修メニューがあったりするのは知っていましたが、当社の実務レベルに沿った 研修メニューを提供するサービスはありませんでした。

私達が求めていたのは、Webサイトが稼働するサーバーとソースコードが「どういったシステム処理がなされて、こういったシステムの動きになる。そして、もしサーバーが止まったら、どういう不具合が起きて、その後のシステム復旧は どういう作業をして、Webサイトの表示が遅いときはこういう解決方法を施さないと、サービスの機会損失になる」といったような実務に活かせる内容を体系的に学べるということでした。ビヨンドさんは、今後当社のメンバーが増えていった際、そのメンバーに向けて社内で同じ内容を講習できるよう講義資料を噛み砕いた表現で作成してくれていたりと、まさにかゆいところに手が届く心遣いまで用意してくれていました。

その他、常日頃から ハイッテのWebサービスの クラウド/ サーバーの運用保守・監視の業務をビヨンドさんのエンジニアの方々にアウトソースし、システムのメンテナンス・アップデートのサポートをお願いしてたので、「いまサポートをお願いしてる、インフラの専門家にレクチャーしてもらった方が早いのでは？」という思いもあり、当社向けに独自に構成された システム講習をご依頼させていただきました。

当社の一線で活躍しているのも、アカウントプランナー・セールスのポジションの層、いわゆる非エンジニアと呼ばれるメンバーが大半です。それらのメンバーも「IPアドレスが変換されて、サーバーからレスポンスを返してなんとか・・・」みたいな仕組みを、なんとなく聞いたことがあるな～・・・ぐらいの知識レベルだったため、通常の他社の研修サービスの場合だと、とても学習の時間が要しそうな感覚でしたので、「これはもう直接、ビヨンドさんに聞いた方が早いな！」という発想に、すぐに辿り着いたのを覚えています。（笑）

ビヨンドのサービス利用後の効果はいかがだったでしょうか？

● IPPO 中川様：
今回のビヨンドさんの クラウド / サーバー 基礎研修 を受講させていただいて、実感できた効果・メリットは「2つ」ありました。

まず 1つ目は、やはり 本当に実務上でも活用できる研修内容であったことが 大きなポイントと感じています。当社のような状況・課題に カスタマイズされたような、非エンジニア向けの研修内容は 私達として かなり実りのあるものでした。今回の クラウド / サーバー 基礎研修 では、ビヨンドさんの中でも、普段 クラウド / サーバー 構築 や 運用のプロジェクト・案件を手掛けている 寺岡さん に、4時間程度 の所要時間で研修講師を担当していただき、当社の中からは 5～6名のメンバーが受講させてもらいました。

研修後にもシッカリとした資料・ドキュメントも提供してくれるので、あとで当社のメンバーとのシステム知識の振り返りもできるあたりも助かりました。研修したあとに、資料・ドキュメントが無い状態では、どうしても自社内のメンバーだけで情報を嚙み砕いて、社内のナレッジとして落とし込むというのは不可能に近いので。

2つ目は、「そもそもサイトを運営する上で、サーバー周りでそういう方法・手段があるんだ 」ということが理解できたことです。私達も そこまで サーバー / インフラ の仕組みを理解していた訳ではないですが、たしかに システムやインターネットの世界って、気を付けていても何が起こるか分からないケースも少なくないんですよね。

当社内のメンバー同士であっても、 サーバー / インフラ のことに絡む 唯一のキーワードがあるとすれば、PV数・セッション数・アクセス権限のことで会話するぐらいの感覚でしたが、今までは「こういうシステムの構成だと、懸念点・注意点があって、万が一のときは サイトの表示が全然反映されなくなって、システムトラブル・機械損失に見舞われる」などのハウツーのような、深い視点でのレクチャー・アドバイスを受ける機会が無かったので、今まで何となく不明に感じていたことも、今回の研修を機会に解消することができました。

またシステムに関して「誰かに対して、何をどう依頼すればよいのか」ということも明確になったので、何かそういった下地となるシステムの知識がある程度わかってくると、本当にシステムのトラブルが減るなと感じました。

IPPO様 の会社PR・今後のご展望など お聞かせください。

● IPPO 中川様：
今までのビジネス展開において、IPPOという会社が「オフィスの居抜き移転に強い」というブランディングはある程度できていると感じていますが、今後の展開としては「3つ」あります。

まず 1つ目は「オフィスの居抜き移転」という分野に、メリットやニーズがとてもあることが分かったので、首都圏だけのサービス展開ではなく、大阪を中心とした関西エリア・福岡エリアにも居抜きの文化が浸透してきたら、その段階で都内以外の地域への進出も長期的にではありますが視野に入れています。

2つ目は、当社 IPPO は「IPPO の アイデンティティ」をとても大切にしている会社なので、今後のIPPO ならびに ハイッテのサービス拡大に伴って、IPPOのビジョンやバリューをしっかり担保した上で、サービス運営を強固なものにしていくために、インサイドセールス や カスタマーサポート・マーケティングの部門の強化も目指していきたいですね。

最後の3つ目については、更に先の見通しにはなりますが、オフィスの居抜き移転だけではなく、通常の一般的なオフィス物件やその他の働く場所のマッチングサービスとしても展開していければと考えています。

● 貴重なご意見ありがとうございました！
※ 掲載内容は、2022年6月の取材当時のものです。