クラウド型「ベアメタル」ってなに?
技術営業部の大原です。
今回は クラウドサービス(IaaS)で、少しずつ注目されてきている「ベアメタル」のサービスですが、
まだネット界隈でも情報が少ないように思うので、本ブログではベアメタルについて紹介していきます。
クラウド型ベアメタルとは?
従来の専用物理サーバを、仮想サーバのように使えるクラウドサービス(IaaS)です。
使い方によっては目的別に合わせて、物理サーバと仮想サーバをハイブリッドで構成し
使い分ける事も可能です。
また クラウドサービスと同じように、WEBブラウザのコントロールパネルから
物理専用サーバのプロビジョニングが可能で、サーバコピーやスナップショット機能など、
クラウド特有の機能も兼ね備えています。
※ちなみにベアメタルの語源は「BARE(むき出しの)METAL(金属)」という意味で、
要するにOSの入っていない物理サーバのことを指します。
どういった用途に適しているか?
ソーシャルゲームやスマホアプリ、キャンペーンサイトなどのコンテンツは、
人気が出れば出るほどアクセスが急激に増加します。
それにより、CPUやディスクI/Oがボトルネックとなり、パフォーマンス不足に陥ることがあります。
またセキュリティの関係上、パブリッククラウドで構築することが難しいという企業もあり、
パブリッククラウドではデータの完全消去が難しく、
そういった意味でクラウド利用を敬遠することもあるかと思います。
そのため、サーバーパフォーマンスが高く
セキュリティ面でも安心できる専用物理サーバもありますが、
従来の専用物理サーバでは、柔軟性や可用性が低いという点もあります。
クラウド型ベアメタルでは、
安定したパフォーマンスが必要なソーシャルなどの大規模サービスや、
短期間のキャンペーン時の一時的な利用などに向いています。
プライベートクラウドとの違いは?
先ほどの内容だと、プライベートクラウドと同じサービスに思えますが、概念や仕組みが違います。
プライベートクラウド
プライベートクラウドは、利用者からすると専用サーバのように扱うことができますが、
概念や仕組みとしては、パブリッククラウドの中で仕切られた領域となっています。
クラウド型ベアメタル
クラウド型ベアメタルは、利用者がサーバを専有でき、
ネットワークも分離されたセグメントで構築されています。
また、OSをインストールし専用の物理サーバとして運用したり、
ハイパーバイザーをインストールし仮想サーバのホストとしてサーバ構築、
さらにその上に、VM(仮想サーバ)をいくつも立ち上げるといった運用など、
これらがすべてコントロールパネルから管理できます。
サービス比較
色々なサーバプランを比較してみました。
こうやって見ると、クラウド型ベアメタルのデメリットはあまり無いように感じます。
ただしデメリットを1つだけ挙げるとすれば、
サービスのスタートアップなので、サーバパフォーマンスをあまり求めておらず、
コストも極力抑えたいという企業には、コスト面で見合わない可能性があるかも知れません。
まとめ
まだホスティングやハウジング、社内のオンプレ環境でサーバ運用している企業は、
クラウド型ベアメタルの導入を検討してみてはいかがでしょうか?
個人的にはコントロールパネルもシンプルで見やすいのでオススメです。
★またビヨンドではクラウド型ベアメタルの構築と運用もおこなっています。★
■ ベアメタル型アプリプラットフォーム「ベアメタルクラウド」
「ベアメタルクラウド」は、従来のパブリッククラウドが持つ「スピード感」や「手軽さ」と、
物理サーバの「安定性」を併せ持った「IaaS型クラウドサービス」です。
コントロールパネルから物理サーバをオンデマンドに増減できるため、
サービスの稼働状況に合わせたハイブリッドな運用が可能となります。
■ IBM Softlayer「ベア・メタル・サーバー」
物理サーバー相当の速度・能力・柔軟性を備えながら、時間単位・月単位での使用など、
ハードウェアとリソースのカスタマイズに対応しています。
これによりユーザーの厳密な仕様に合わせたサーバー構成が実現でき、
また、SoftLayerの各リージョンDCへのデプロイが、リアルタイムでおこなうことが可能です。