「Oracle Cloud」について思うことを書いてみる
技術営業部の大原です。
今回は少しずつシェアを伸ばしてきている「Oracle Cloud」について書いていきます。
※ 2017年3月時点の記事ですので、今後に情報が変更・更新される場合があります。
クラウド全体のシェア比率は下記のブログを参照です。
とは言っても「Oracle Cloud」に関する情報はまだまだ少ないのですが、
分かる範囲で情報をまとめていきたいと思います。
「Oracle Cloud」の特徴
特徴はなんといっても、オンプレミスのOracle Databaseと同じ環境がクラウドで利用でき、
AWSやGCPのようなパブリッククラウドと同じような月額の価格帯で利用できる点が大きいです。
Oracleライセンスをオンプレ利用で購入した場合、
エディションによっては年間保守を含めると
高級車の新車が買えるぐらいの価格になる場合もあるので、
Oracle Databaseを利用したくても、予算都合で手が届かなかった企業にとっては、
Oracle Cloudは手軽に利用できるクラウドサービスであると言えます。
機能面では「Oracle Database 12c」のマルチテナント・データベースという機能を用いて、
オンプレミスとクラウドの間で、Oracle Databaseとのでデータ同期や、
高性能DBの「Oracle Exadata」もクラウド上で稼働させることも可能です。
つまるところ、オンプレミスとクラウド双方で互換性があり、
ユーザーにはオンプレミスとクラウドを意識することなく利用できます。
「Oracle Cloud」の動向について
日本オラクル社が掲げる「2020年までにクラウドでナンバーワンになる」という指標のもと、
まだ日は浅いですが、日本オラクル社も富士通やNECの国内のデータセンター・基盤を利用して
パブリッククラウドサービス「Oracle Cloud」の提供が開始されていく予定ですが、
まだIaaSとしては日本に自社データセンターが存在しません。※2017年3月時点
(アメリカにはデータセンターが存在するようです。)
つまり現状で国内で提供できるサービスは、SaaS・PaaSだけになりますが、
日本オラクル社としては、既存のオンプレミスユーザーへ自社クラウドへの移行を促しているようです。
「Oracle Cloud」への移行を進める背景
オンプレミスからクラウドへの移行を進める背景は下記が挙げられます。
こうやって見ると、自社クラウドの利用促進のための施策にも見えます。
・AWSやAzureなどの他社クラウドでOracle Databaseを利用する場合、ライセンス利用料の値上げ。
・他社クラウドへBYOL (持込みライセンス)する場合、コア係数などの条件の縛りがある。(手続きも大変)
・SE1の終了に伴って、後継のSE2が登場したが、適応されるコア係数がスペックダウン (実質な値上げ)
・既存オンプレミス利用の保守サポート保守費用が値上げ、
もしくはエディションによってはサポート終了。
まとめ
「日本国内にデータセンターが無い (IaaSが無い)」
Oracle Cloudに興味があり利用してみたいが、
これが要因で二の足を踏んでいるユーザーも多くいるかと思います。
GCPも東京リージョンが出来る前は、
「GCPに興味はあるけど、国内にデータセンターが無いのはちょっと・・・」のような状態と
似ている気がします。
まだ時期は不明ですが、
国内で Oracle Cloud の IaaSが公開されるの期待します。