こんにちは、ビヨンド サウナ部の森田です。
弊社では2022年1月より部活動制度（そのうち五島くんが詳細をブログにアップしてくれるでしょう）が開始しまして。その第一号として誕生したのが、サウナ部です。

それはさておき、一人でも多くの方にサウナを通じてQOL(Quality of Life)の向上を、と思い過ごす今日このごろです。ちなみにサウナの話ばっかりするので「森田さん、サウナの話はもういいっすよ~w」と言われる機会が増えてきたので、ブログで発散しようと思います。

今回は昨年受講した関西初開催の「熱波師検定B」@ 美健SPA湯櫻の講座内容についてお伝えしようと思います。

熱波師、そして熱波師検定Bとは何なのか？と色々気になられている方が多いのではないかと思いますが、私は今では熱波師のいないサウナでは物足りなさを感じるほどに、人力で施されるアツい熱波、そして熱波にエンターテイメント性を加えてくれる熱波師の虜になっています。

このようなサウナ・熱波師の魅力を一般利用者でも提供する側の視点で体験出来る、または今後熱波師を目指される方の入門となるのが、この熱波師検定Bです！

最近サウナの魅力に気がついたけれど、熱波師のことはまだほとんど知らない！という方には是非ご覧いただきたい内容となっていますので、当てはまる方はよろしければ最後までご覧ください！

サウナ好きなら必ず知っておきたい！「熱波師」とは？

さも知ってて当然、という感じで「熱波師」という言葉を使っていましたが、皆さん「熱波師」をご存知でしょうか。ウィキペディアで調べたけれどもページがない、キーワードプランナーの月間平均検索ボリュームも1000～1万程度と私が思っているよりマイナーな言葉であることに今更ながら気が付きました。私のTwitterのタイムラインはほぼサウナと熱波に関係することで埋まっているので誰でも知っている言葉と勘違いしてしまったようです、、、

さっそくですが、まずは以下の動画を御覧ください。

いかがでしょうか？

これが熱波師なんです。

（上記は後ほどご紹介する、美健SPA湯櫻の西口さんによるパフォーマンスです。）

熱波師はサウナで熱風を届けるだけではなく、エンターテイメント性があり、熱波師ごとの個性がとっても光るお仕事なんです。

それでは以下より熱波師に関する詳細を私なりにご説明します。

さて、「熱波師」とは、

サウナ室内にてタオル・うちわ・ブロワー（以下総称して道具）を使い熱風・熱波を送る職業。
熱波師は熱波イベント実施施設において、定刻になるとサウナ室内に入室し、口上を行い、サウナストーンにアロマ水をかけ蒸気を発生させ、その蒸気を道具を使い撹拌し室内湿度を上昇させる。その後室内の参加者に道具で風を送り、サウナの温度だけでなく湿度、風力を活用し参加者の体感温度を高める。多くは施設所属のスタッフの方だが、他施設に出張する方や、施設に所属せずフリーで活動する方も増えている。

です。（私が説明文を書いたので、誤りがあればご指摘ください。）

熱波イベントはエンターテイメント要素も強く、近年多様化が進んでいます。
人気熱波師には熱狂的なファンもおり、イベント・テレビ出演される方もおられます。

私もどハマりしているうちの一人です。ぜひ皆さんも一度探して体験してみてください！

自動の熱波では物足りない？熱波師ならではの魅力

大前提としての熱波の魅力は、通常のサウナでは得られない圧倒的な体感温度の高さです。このためサウナ施設によっては機械によって熱波を届ける（オートロウリュウ）施設もあります。

上記のようなサービスももちろん素晴らしいものですが、やはり熱波師が届ける熱波でなければ決して得られない体験があります。

例えば以下のような点です。

• 口上
  施設や自身の紹介などを含めた挨拶の話術、つかみ。
• タオル捌き
  様々なタオルの振り方があり、このバリエーションや風力の機微。
• 気合、根性
  誰よりも熱いはずの熱波師がそれを耐え抜き与えてくれるおもてなし。

上記から、自動の熱波にはない心地よさが感じられることはもちろん、エンターテイメント性を楽しめるのが熱波師の熱波を受ける最大の魅力ではないかと私は考えます。

例えるならば、高級オーディオ機器で音楽を聴くか、生演奏の音楽を目の前で聴くかと同じくらいの違いがあるはずです。

音楽もまた、生演奏でなければ得られない感動や臨場感がありますよね。

気になった方は是非一度熱波師の熱波を体験してみてください！

サウナ・温浴施設がハード（設備）だけの時代ではなくソフト（人）も重要視される時代になりつつあることを実感いただけるかと思います。

熱波師検定B とは

サウナブームに伴い、熱波イベントの需要が増し、熱波師の需要も高まっております。このような背景のもとサウナ施設従事者のみならず、一般利用者への啓蒙も含め行われているのが熱波師検定Bです。実施団体は日本サウナ熱波アウフグース協会（ JSNA ）。熱波師検定Bはあくまで基本を学習するもので、プロを目指す人のために上位検定としてステップアップセミナー、熱波師検定A、熱波師検定Sが用意されています。

公式サイトによると講習は、

• 座学：50分程度
• 実技：90分程度

と、休憩含め2時間半ほど。

サウナの基礎知識や熱波送りの基本を学ぶことができます。

ちなみに価格は、￥18,700（税込）。

この中に、受講費、テキスト代、JSNA公式トレーニングバスタオル、認定書などが含まれます。
これを高いと捉えるか、安いと捉えるかは個々の判断かと。

私の場合、有名熱波師の方が直接指導してくださるというのは、とても魅力的なものなので、日頃のご褒美という言葉の元に即決してしまいました。

ちなみにこれがJSNA公式トレーニングバスタオルです。長辺100cm、短辺95cmとかなりの大きさです。

熱波師検定B 当日の講義内容

今回、西日本初開催である熱波師検定Bは、兵庫県川西市にある美健SPA湯櫻で行われました。 美健SPA湯櫻 は2019年8月8日にオープン。オープン後わずか半年程度でコロナ禍に見舞われる中、スタッフの皆さんの弛まぬ努力により、またたく間に人気施設に。特にサウナに対する力のいれようはハンパなく、短期間で関西屈指の人気サウナ施設となりました。1Fエントランスには川西市出身のキングコング西野さんの作品が展示されており、BGMも相まって荘厳な雰囲気が漂います。（この施設、めっちゃ好きなので近隣の方はぜひ行ってみてください！！）

美健SPA湯櫻公式サイトへ移動 》

受講者の方は、20名弱程。温浴施設関係者、サウナ施設立ち上げを志す方、芸人さん等、幅広いジャンルの方がおられました。
サーバ業界は私だけでした。

■熱波師検定B の講師

日本の熱波業界を作り上げたと言っても過言ではない、井上勝正さんが担当してくださいました！！（これだけ顔が隠れていると誰かわかりませんが井上さんです！）
遠路はるばる横浜から川西に。普段から井上勝正さんのインタビューや寄稿を拝読している私としては、目の前でレジェンドが教えてくださるという特別な機会になりました。

井上勝正さんのTwitterはこちら

■施設スタッフの方々

普段は美健SPA湯櫻で施設運営をされている方々が、講習サポートしてくださいました。

●楠本支配人（通称：スーツ熱波師）スーツでサ室に現れ熱波を送るという日本唯一の存在。紳士服店で「サウナで使えるスーツをください」という意味不明なセンテンスで店員さんを困惑させるのが得意。

楠本支配人のTwitterはこちら

●西口さん（通称：川西の黒い悪魔 or 川西の暴れ牛）イカツイ風貌の見た目そのままに、暴力的に強烈な熱波を送る（注：プロなので顔色を見ながら強弱を調整されています）。あまりに高速なタオルさばきを、個人的にはソニックブームと名付けている。

西口さんのTwitterはこちら

●野中さん（通称：熱波王子）パワーファイター系。ロウリュウの撹拌時のタオルさばきが超豪快で初見の人々が驚きの声を上げているのをよく耳にする。かと思いきや優しい風で扇いでくれる、緩急切り替えが印象的。

野中さんのTwitterはこちら

■サポートスタッフ

なんちゃんさん（通称：サウナ伝道師なんちゃん）素性は知りません。が、日本中のサウナ施設に神出鬼没で現れるプロサウナー。熱波師デビューも果たし、活動の幅を拡大中。サングラスを掛けている時はイカツイが、外すと優しげな目元のナイスガイ。

なんちゃんさんのTwitterはこちら

各メンバーの個性が渋滞している活気のある会場でした。

■座学

岩盤浴エリア内の、こんな素敵なスペースで行われました。普段リラックスしているスペースで学習するというのも、これまた趣深いものでした。

学習内容としては、テキストはさらっと説明いただき、そんなことよりもっと重要な熱波界の生き字引、井上勝正さんによる、

• 日本での熱波（≒ アウフグース）の発祥から変遷
• ロウリュウとは
• 熱波師（≒ アウフギーサー）の心得
• 世界のアウフギーサー事情

など、盛り沢山な内容でした。

また、質疑応答時間も十二分に設けていただき、本当に楽しい時間でした。

■実技

実技は大きく分けて二部構成です。

• 基本技能学習　ランバージャック（※） 基礎

※木こりのように上から下にタオルを振り下ろす動き。熱波イベントで一般的に行われている送風の挙動。

• サウナ室内での実践

これまた楽しい時間でした。基本技能学習では井上勝正さんの指導の元、受講者同士がランバージャックを行い、互いの風の感想交換を行いました。約30分程パートナーを順次変えながら実施。

その後、湯櫻名物の"篝火（かがりび）"というサウナストーン量西日本最大級のサウナ室内にて実践開始。
4人一組のチームに別れ、熱波の送り手、受け手を交代しながら研修が進みます。

ちなみに私は幸いにもトップバッター、一組目の一番手になれました！！
井上勝正さんから数多くのご指導を頂きながら、

・口上
・ランバージャック
　優しい風　10回×4人
　中風　　　10回×4人
　強い風　　10回×4人

を実施させていただきました。

状況はこんな感じ。

あれ？私が熱波の送り手ではなく、受け手の写真しかありませんでした。
「一番手だった森田さんだけ写真撮り忘れた」by 楠本支配人 とのこと。

4人1組×5組が順番に入れ替わりながら研修は進みました。
驚いたのがその間1時間半ほど、井上勝正さんはサウナ室から一度も出ることなく平然と受講者に指導を行われていました。
さすが パネッパ 。

熱波師検定B の感想＆まとめ

本当に楽しい講習で、あっという間に2時間半が過ぎました。

その後2週間ほどしていただいたのがこの認定書。

いやあ感慨深いですね。

そういえば、なぜ私が熱波師検定を受けたのか。

自分がハマったサービスをより深く理解するためには享受するだけではなく提供する側の思いの一縷でも理解することが大切かと思いまして。これはビジネス上で素晴らしいサービスを受けた時も然り。
私達ビヨンドもサービス提供を行う身として、一人でも多くの方々に私が熱波師に受けた感銘と同等以上の感銘を提供できればと思います。

そして弊社に興味を持ってくださる方が一人でも増えると幸いです。
といった感じで、強引にまとめました。

次回もサウナに関するブログを書きたいと思います。

アスタラビスタ！！