AWSの料金の目安になるかも!?Webサイトのデータ転送量を調べてみる
技術営業部の大原です。
コーポレートサイトやECサイトのような、不特定多数のユーザーがアクセスしてくるサーバ環境をAWSで構築する場合、
AWSでは「データ転送量」という名目で従量課金されます。
これはWEBサイトへの接続が多いほど転送量が多くなるので、従量課金のコストも多くなります。
とはいえ 対象となるWEBサイトが、どれぐらいデータ転送されているのかを、ある程度目安として知っておきたいところです。
本稿では、そのデータ転送量を、どういった方法で算出するかを記載します。
■ WEBサイトのリクエスト数を確認する
まずは「 Chrome Developer Tools」を起動します。
(キャッシュデータが反映される場合があるので、Googleのシークレットモードで起動してください。)
サイトを開き、「マウスを右クリック」→「検証」すると、右側に以下のような画面が出るので、「Network」(黄色部分)を開きます。
「Network」を開くと、以下のような画面になります。
黄色部分を参照すると、1ページにつき「579KB」のデータ量が使われているというのがわかります。
(ページごとにデータ量は違うので、10ページぐらい同じ手順で調べて、平均値を算出してください。)
■ データ転送量の算出
1ページの平均のページデータが500KB、1日の平均セッション数が10000としてデータ転送量を調べて見ましょう。
(セッション数は「netstat」コマンドで調べてください)
【計算式】
平均ページデータ500KB × 平均10,000セッション/日=5,000,000KB = 4,882MB (バイト換算)
4,882MB × 1ヶ月(30日換算) = 146,460MB
と、なります。
■ AWSでのデータ転送料金をシミュレーションしてみる
AWSには管理見積もりツールがあり、おおよその月額利用料を算出することが出来ます。
こちらのリンクからどうぞ!
Amazon Web Services Simple Monthly Calculator
先ほど調べた転送量が146GBとなっていましたので、転送量146GBを入力して見積もりしてみます。
月額は$18.34となりました。(東京リージョンの場合です。)
これを1ドル=120円として換算すると、
18.34USD × 120円 = 月額2,200円となりました。
※ちなみに、インターネットからAWS EC2への受信(イン)では、データ転送料金がかかりません。
■ まとめ
データ転送量料金に関しては あくまで目安なので、シミュレーション通りになるとは限りませんが、
これからAWSでの構築、運用を検討している企業にとっては、一定の目安になるかと思います。
ただし、AWS以外でも、「データ転送の送受信が無制限」のプランを提供しているクラウドサービスもあります。
また、クラウドに対して拘りが無いのであれば、マネージドホスティングサービスも視野に入れてみてはいかがでしょうか?
余談
弊社ビヨンドでは、AWSやIIJGIOなど、様々なIaaSを構築、監視運用する機会が多く、
その中でクラウドサービスを提供しているベンダーのご担当者様ともお話しする機会が多いのですが、
最近の傾向として、従来のマネージドホスティングの契約が増えてきているそうです。原点回帰ってやつですかね?
※この内容の詳細は、また次回の機会に。。。