Google Cloud Platform(GCP)が日本法人を設立するようなので、GCP のコンポーネントを紹介します
目次
技術営業部の大原です。
先日、おそらくGCPユーザーのみの案内かと思われますが、「Google Cloud Platform (GCP)」から、下記のような案内が届きました。
カンタンにまとめると、日本市場で GCP を本格的にサービス展開するための、日本法人が設立されたようです。
また、2016年度中での「東京リージョン開設」の可能性もあるので、新会社設立はそれに合わせた動きなのかもしれません。
■ グーグル、GCPで東京リージョンを今年中に開設
引用元:atmarkit
そして「グーグル・クラウド・ジャパン合同会社」を検索すると、まだ会社のWebサイトが作られて無いようなので、これから本格的に日本市場で展開していくかと思っています。
GCP からの案内
【一部抜粋・日本語訳】
Google Cloud Platform お客様各位
成長するアジア太平洋地域において 、皆様によりよいサービスを提供するため、グーグル・クラウド・ジャパン合同会社(「グーグル・クラウド・ジャパン」)が、日本のお客様に Google Cloud Platform のサービスを提供する、新たな Google の会社となることをお知らせいたします。
これにより、貴社の Google Platform License 契約は、Google Asia Pacific Pte. Ltd (「Google APAC」)からグーグル・クラウド・ジャパンに譲渡されます。
この変更に伴う新たな手続きは必要ございません。詳細につきましては、以下の譲渡についてのお知らせをご参照ください。
■ Google Cloud Platform ライセンス契約の Google APAC からグーグル・クラウド・ジャパンへの譲渡についてのお知らせ
1. 本書は、Google APAC が、お客様と Google APAC の間の Google Cloud Platform ライセンス契約 (同契約の別紙、発注書、付属文書、添付書類、その他の添付された書類を含みます。総称して「本契約」)に基づく Google APAC の一切の権利義務を、本契約の譲渡規定に基づき、グーグル・クラウド・ジャパンに対して、2016年8月7日(「譲渡日」)を発効日として法的に譲渡し、移転することをお知らせするためのものです。
グーグル・クラウド・ジャパンは、 本契約における Google APAC の義務のすべてを、あたかも本契約の当初の当事者であったように、本契約により拘束され、本契約に基づく一切の義務を履行することに同意します。
グーグル・クラウド・ジャパンによる本契約の不履行があった場合には、Google APAC は本契約に基づく責任を引き続き負うものとします。
2. 本書に定める事項を除き、本契約にはいかなる変更もなされず、お客様による手続は必要ありません。お客様へのサービスは中断されることなく継続し、クレジットカードへの請求は従前と同様、自動的に行われます。
3. 本契約に基づく Google に対するご連絡あるいはお問い合わせは、すべて以下の宛先までお願いします。
グーグル・クラウド・ジャパン合同会社
法務部 メールアドレス:[email protected]4. このお知らせの訳文は、お客様の参考とすることのみを目的としており、英語版のみに法的拘束力があります。
両者に差異がある場合には、英語版が正本となります。
何卒よろしくお願い申し上げます。Google Cloud Platform チーム
Google Asia Pacific Pte. Ltd. 8 Shenton Way #38-01 Singapore 068811グーグル・クラウド・ジャパン 合同会社
日本国 106-6126
東京都港区六本木6丁目10-1 六本木ヒルズ森タワー
やや長文でしたが、こうやって見ると GCP も AWS の歴史に倣って、「アマゾンジャパン」→「アマゾン データ サービス ジャパン」→ そして今の「アマゾン ウェブ サービス ジャパン」の流れに近づいているような気がしています。
GCP を構成する主なコンポーネント
「GCP」は、GCP が提供する様々なサービス群の総称を指します。ここでは GCP を構成しているコンポーネントを記載していきます。
Google Compute Engine(GCE)
Google が提供する最も中心となる IaaS のサービスで、AWS の EC2 に相当します。OSのレイヤーまでをマネージドサービスとして提供しており、Linux と Windows をサポートします。
特徴については、メンテナンス停止がほとんど無く、地域やリージョンを跨いだプライベートネットワーク構成をカンタンに作成でき、インスタンス起動の速度が早いのも特徴です。
Google App Engine(GAE)
PaaS サービスでアプリケーションのランタイム・実行環境までをマネージドサービスとして提供しています。
PHP・Java・Python・Go などのプログラミング言語をサポートし、負荷に応じて高速にオートスケーリングするのが特徴です。
Google Cloud SQL
AWS の RDS に相当します。MySQL をGCP用にカスタマイズしたマネージドデータベースです。
MySQL のほぼ全ての機能があり、セキュリティパッチやアップデート・バックアップの設定など、時間が掛かりそうなタスクを GCP に任せることができます。また、ソフトウェアのインストールやメンテナンスも不要です。
Google Cloud Storage(GCS)
AWS の Amazon S3 に相当します。高性能・高可用・低コストなオブジェクトストレージのマネージドサービスで、一般的なオブジェクトストレージの機能や品質は担保しつつ、エッジキャッシュと呼ばれるキャッシュ機能を有しています。
AWS にはオブジェクトストレージの「Amazon S3 Glacier」という、大量の静的ファイルを安価にアーカイブするサービスがある一方、Google も対抗馬として「Cloud Storage Nearline」を提供しています。
そして、Amazon S3 Glacier のデータ復元は数時間に対して、Cloud Storage Nearline は数秒単位というスピードのようです。おそらくこの技術も、裏側のアーキテクチャでは「Google BigQuery」が流用されているかと思われます。
まとめ
GCP に関する情報はまだまだ情報が少ないですが、今回の日本法人が設立されることで、GCP の情報流入がますます活発になりそうです。
GCE を使ったソーシャルゲームやWebアプリケーションの運用や、GAE での開発事例も増えていくかと思うので、今後の動向に期待したいと思います。