【人見知り可】カメラマンのコミュニケーション術を公開【ポートレート】


こんにちは、Webサービス事業部の五島です。

僕はカメラマンとして、ウェディング、成人式、七五三、ファッションモデル、オカンなど、様々なポートレートをこれまでに撮影してきました。

 

以前、SNSでオカンのポートレート写真を投稿したところ、

 

「流石に草」

 

などといったコメントをいただくこともありましたが、別に笑われてもいいのです。オカンが喜んでくれるのなら。

ただし、モテ指数は少し下がったかもしれません。やっぱりちょっと困ります。

 

さて、このように多くのポートレート撮影を経験する中で私は、撮影中の被写体とのコミュニケーション「こうすると上手くいく」という、自分なりの「型」を持てるようになりました。

 

カメラを始めたばかりの頃、私は何もわからないままポートレート撮影に挑戦していましたが、元々コミュニケーション力に長けてはいなかったため、撮影中は終始あたふたしてしまい、ボロボロでした。

 

しかし、そんな人見知り寡黙な私でも、いくつかのポイントを意識することでスムーズに撮影中のコミュニケーションが取れるようになりました。

 

ちなみにどのくらい人見知りかと言うと、先輩に無理やり連れ出された合コンで一言も喋らずに帰ったことがあります。

 

帰り際、ギャルに「自分、今日なんも喋らんかったな。」とキレられました。

 

ここまで人見知りの人って、きっとなかなかいません。

故に、これからこの記事で話す撮影中のコミュニケーション術再現性高めです。

この記事では、撮影中のコミュニケーションの基礎的な考え方から、被写体への指示の出し方まで例を交えながら具体的に解説していきます。

カメラマンでなくても、仕事や生活の中で人を撮影する機会を持つことは誰にとっても多いのではないかと思います。

  • 会社の広報として社員の撮影を依頼されることが多い
  • 身近な大切な人を少しでも魅力的に撮りたい

上記のような人には、きっと参考にしていただける内容です。

また、カメラマンってどんな事考えながら撮影しているんだろう?ということに興味がある方も、

是非最後までご覧ください。

私が今までに撮った写真はInstagram(@gotoh_2682)からご覧いただけます。

この記事で身につく知識

  • カメラマンがどうやって撮影中にコミュニケーションを取っているのか分かる
  • 撮影中のコミュニケーションで留意すべき基礎的なポイントを理解できる
  • 撮影中の被写体への指示の出し方が分かる

ポートレートカメラマンはサービス業

私がカメラマンとしてポートレートを撮るときに意識していることは、ポートレートカメラマンはクリエイティブ業であると同時にサービス業でもあるということです。

最終的にクライアントの手に渡る撮影データの出来が重要なのは言うまでもありませんが、被写体にいかにいい撮影体験提供できるかも、同じくらい重要だと私は考えています。

それは、スマートフォンの進化等によって「高画質」身近になった今日、いい撮影体験を提供できることがカメラマンによる写真撮影の付加価値の一つだと私は捉えているからです。また、被写体に撮影自体を楽しんでもらえればもらうほどいい写真が撮れやすいという側面もあります。

上記の考え方を基に、カメラマンが取るべきコミュニケーションの考え方について取り上げていきます。

被写体を不安にさせてはいけない

ポートレート撮影は、カメラマンが考えている以上に被写体にとってデリケートです。

カメラマンはあくまでも自分基準でいい写真が撮れるかどうかばかり気にしてしまい、被写体の要望や気持ちは二の次で考えてしまいがちです。

しかし、被写体も同様に自分がいい表情、いいポーズで撮られているか希望通りのテイストで撮ってもらえているかなど、撮影中とても気になっています。

被写体に気分良く撮影に臨んでもらうために、

まずは、被写体が抱えている撮影にまつわる不安コミュニケーションでできるだけ取り除いてあげることが大切です。

被写体を不安にさせないコミュニケーション例

撮影中の被写体の不安解消で私が心掛けているコミュニケーションは以下の通りです。

  • そもそも撮影前にどんな風に撮りたいかヒアリングし、出来る限り詳細までイメージを擦り合わせておく

※あるいは、撮影中に撮影結果を共有しながら被写体の方の撮られ方の好みの傾向を把握していくこともあります。

  • いいポーズ、いい表情をしてくれた時は必ず褒める
  • いい写真が撮れたら撮影結果を共有する
  • 実は上手く撮れていなくても、表情を曇らせたりネガティブなことは言わない

※私の場合はこういう時笑顔のまま、「別の撮り方も試してみましょうか!」と声掛けすることが多いです。

 

このような取り組みで「ちゃんと撮ってもらえているんだ!」と被写体の方に安心してもらうことで、撮影楽しい時間だと捉えてもらえるよう、私は心掛けています。

また、カメラマン自身が撮影本番でどう撮っていいのか分からず、テンパらないことも大切です。撮影中に被写体にテンパっていることを悟られてしまうと、「うわ、今日の撮影大丈夫なのかな…」と不安にさせてしまいます。撮影イメージの摺り合わせ、ロケーションの選定やポージングのイメージなどは撮影本番までにできるだけ計画しておきましょう。

このように、写真撮影はシャッターを押すのは一瞬ですが、シャッターを押すまでの過程がなかなかに長い仕事だといえます。

 

また、きれいないい写真を撮るための考え方については以前の記事で解説していますので、合わせてご覧ください。

【実例あり】カメラマンがスマートフォンで写真をきれいに撮るコツを解説

 

余談ですが、

撮影中って、カメラマンが「いいね~!」みたいなことを連呼しまくっているイメージを持っている方が多いのではないでしょうか?

確かに、私も例外なく「あ、いいっすね!」とか撮影中に発することがありますが、ここまでの内容から、「あ、いいっすね!」はカメラマンが取っているコミュニケーションの氷山の一角に過ぎないということを感じていただけたかと存じます。

カメラマンは「あ、いいっすね!」の裏で実は様々なコミュニケーションの工夫をしています。

 

ちなみに、人見知り属性の人は何か言葉を発する時「あ、」を発さずにはいられないという習性があります。

私のことです。

 

ただ、カメラマンとしてのコミュニケーションが出来るかどうかに、自分自身が人見知りであるかどうかは実はそこまで影響がありません。

初対面の人とすぐに打ち解けられるのは確かにカメラマンとしても有利ですが、

それよりも、被写体の撮影中の気持ちの変化に気づいてあげられるか、被写体が撮影中どのようなことで不安になりがちであるかを知っているかの方がカメラマンのコミュニケーションスキルとしては大切です。

被写体への指示出しは重要

ここからは撮影中の指示の出しかたについて解説していきます。

被写体への指示出しはポートレートにおけるカメラマンの重要な役割の一つです。

被写体がプロのモデルの場合、カメラマンから多くの指示をしなくてもたくさん表情やポージングを提案してくれますが、多くの人は被写体慣れしていない場合がほとんどです。

どんな人が被写体でもスムーズに撮影できるよう、しっかり指示の出し方は覚えておきましょう。

やってはいけない指示の出し方

まず、やってはいけない指示出しは、以下の通りです。

そもそもカメラマンから全然指示を飛ばさない

特に写真の苦手意識が強い人を撮る場合は、カメラマンから何も指示を出さないと被写体は不安を覚え、撮影を苦痛な時間だと認識してしまいます。

本番でスムーズに指示を飛ばせるよう、ポージングや表情などの指示内容を予め整理しておきましょう。

 

イメージしにくい指示ばかりする

イメージしにくかったり、具体性がなかったりする指示をしてしまうと、被写体の方は混乱してしまいます。

例えば、撮影中に「今手に持っているバナナが突然みかんになった時の心情を表現する感じでお願いします!」

などと指示されたら、きっと誰もが混乱するはずです。こういうのは避けましょう。

 

被写体の好みではないポージングや表情を強要する

カメラマンの撮りたい写真へのこだわりが強すぎるあまり、無意識的にポージングや表情の指示を強要してしまう場合があります。

意外とよくあるのが、カメラマンが被写体に「笑顔」を強要してしまうケースです。特に女性は自分の笑顔があまり好きではなく、どちらかというとキメ顔で写りたいと望んでいる方が結構いらっしゃいます。

カメラマン目線だと笑顔の写真は無条件で「いい写真だ!」と考えてしまいがちですが、被写体も同様に笑顔で写真に写ることを望んでいるとは限りません。

撮影していく中で、どんな表情で写りたいかなどを被写体に必ず確認し、カメラマン側のエゴでポーズや表情を強要してしまわないよう、気をつけましょう。

※ただし例外的に、被写体が望んでいない方向性でもたまたまいい写真が撮れたと感じた場合は、「こういう写り方も私は素敵だと思います!」と被写体の方にお伝えしてみるのもいいと思います。もしそれをきっかけに被写体の方が自分の新たな魅力に気づくことになれば、とっても素敵なことですね。

カメラマンとして望ましい被写体への指示の出し方

上記のやってはいけない被写体への指示出し例から、望ましい指示出しをするには以下の2点を留意する必要があると言えます。

  • 指示内容が被写体に明確に伝わること
  • 指示内容が被写体にとって「強要」になっていないこと

上記ポイントを踏まえて順に解説します。

被写体に明確に伝わりやすい指示の出し方

私は被写体に指示出しをする時、

「もう少し、上の方を向いてもらえますか?」

「窓の方を見てみてください」

というように、具体的にどうすればいいのか分かりやすくなるよう、意識しています。

ここから更に、

「窓の外を見ながら『いい天気だな~』って感じているようなところを撮ってみたいです!」とお願いすることもあります。

ただし、こういった指示で誰もがスムーズに表情づくりやポージングが出来るとは限らないため、やりづらそうにしている場合は別の指示に切り替えます。

言葉による指示で被写体とのイメージの共有が難しい場合は、実際のポートレート写真を見てもらい「こんなポージングも試してみましょう!」と提案することもあります。

写真を撮られるのが苦手な人を撮る場合

被写体を自然な表情やポージングで撮りたい時は、

「こちらに向かって歩いてきてみてください!」

とお願いしたり、

「最近ハマっている趣味ってありますか?」

「最近食べて美味しかったお店ってありましたか?」

などの会話をしながら撮影します。

写真が苦手な人はカメラの存在を意識すると表情が強張ってしまいがちなので、このように雑談をしながら撮影することでカメラに意識が向きすぎないようにする自然な表情で撮りやすくなります。

もちろん、写真に苦手意識がない人が被写体でも、より自然なポースや表情を撮りたい場合には有効な方法です。

被写体にどうやって笑顔になってもらう?

被写体を笑顔にする方法については、カメラマンなら一度は悩んだことがあるのではないかと思います。

カメラマンでなくても、パーティの場で突然記念撮影を頼まれたり、あるいはポートレート撮影で被写体の笑顔が引き出せず、困った経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか?

私がまさにそうですが、場を盛り上げるのが苦手なタイプの人は特に人の自然な笑顔を引きだすことに苦手意識を持っている人が多いかと思います。

※ここでももちろん、必ずしも笑顔で撮るのが絶対的な最適解ではありませんが、記念撮影では特に笑顔のある楽しそうな雰囲気で撮ることを望まれる場合がほとんどです。

ここでは、場の盛り上げが苦手で、合コンで一言も喋れなかった私でも実践できている、笑顔を引き出すテクニックについてお伝えします。

被写体の自然な笑顔を引き出す方法

まず、撮影時に被写体の笑顔を引き出す為に「笑顔でおねがいしまーす!」と声を掛けるのはありがちな手法ですが、最善とは言えません。

というのも、笑顔になることに慣れていない人は「笑顔になって!」と指示されてもうまく出来ない場合が多いからです。私もそのタイプです。

自然な笑顔を引き出すには、なるべく間接的に笑顔を引き出してあげることが大切です。

意図的に笑顔がつくれない人でも、面白いこと、楽しいことがあって、自然と笑みがこぼれることはありますよね。

間接的に被写体の笑顔引き出す方法について、いくつかの例をご紹介します。

 

ポーズを取ってもらう

楽しそうな写真がなかなか撮れない時は「もっと笑顔で!」とは言わず、

「みんなでお揃いのポースとかしてみます?」

と提案したり、

「ピースしてみましょう!」

という具合にポーズを取ってもらうようにしています。

撮影時に人が笑顔じゃない原因「自分が笑顔でないことに対して無自覚」であることがほとんどです。

楽しい場で、わざわざ真顔で写真に映ることを望む人はそんなにいません。

そのため、楽しそうなポーズを取ってもらうことで多くの人は自然と表情も笑顔になっていきます。

逆に、ふてぶてしい顔でダブルピースとか出来るのは多分反抗期のヤンキーくらいです。

 

掛け声を叫んでもらう

より楽しそうな雰囲気で撮りたい場合は、なにか掛け声を決めて全員で叫んでもらいます。

少人数だと少しやりにくいですが、結婚式パーティなど、大人数の集合写真撮影する場合などで有効です。

典型的な例だと、

「1+1は~~~?」

\2~~~~~!!!! /

みたいなやつです。

提案するのにはなかなか勇気がいるかもしれませんが、写真を撮ってもらう側も、楽しげな写真を撮ることを望んでいるはずなので、きっと応じてくれます。

ただ、そういうのが苦手な人もいらっしゃるので空気に応じて試すのがいいでしょう。

 

盛り上げ役にその場を盛り上げてもらう

写真撮影に「撮影時は絶対に自分一人で盛り上げなければならない」といったルールはありません。

裏技的ではありますが、自分一人で被写体に楽しそうな雰囲気を出すことが難しい場合は、盛り上げるのが上手い人に、「ちょっとみんなを笑かせてもらえませんか?」

とお願いするのも時には有効です。こういうことをすると、カメラマンとして頼りないと思われてしまう可能性もありますが、それ以上に、撮影を頼んでくれた人に後から何度見返しても「いい写真だな」と思ってもらえるような写真が撮れることの方が重要だと私は考えています。

まとめ

  • 撮影本番でテンパらないよう、事前に準備しておこう
  • 被写体を不安にさせないコミュニケーションを心掛けよう
  • 被写体に伝わりやすい指示出しを心掛けよう
  • 被写体の緊張を解したい時はカメラを意識させすぎないよう工夫しよう
  • 被写体に笑顔になってもらいたい時は、間接的に笑顔を引き出そう

 

ここまでで、様々な考え方や手法を紹介しましたが、最終的にはスムーズにコミュニケーションを撮るための自分なりの「型」を持つことが何よりも大切です。

まずは、最初の一歩として自分に合いそうだなと感じたコミュニケーションの取り方を試していただけると嬉しいです。

なんだか本気のカメラマン養成講座みたいな内容になってしまいましたが、非カメラマンの方でも

ポートレートや記念写真など撮る機会がある時に今回の記事内容を思い出していただけると嬉しいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


この記事をかいた人

About the author

五島 羊祐

WEBサービス事業部所属。「ビヨンドの何でも屋」を目指して日々奮闘中。写真と音楽が好きです。柄シャツをこよなく愛しており、毎日なにわの借金取りのような服装で出勤しています。