Merry Christmas。∠(*・m・)v クリスマススキャンって知ってる?
こんにちは。
システムソリューション部のかわです。
あっというまの年末ですね。
午後5時とかになるともう外は暗いし寒いし、この時期はずっとコタツでぬくぬくSwitchやってたいですね。
12月といえばクリスマス。
じぶんにサンタが来なくなって久しいものの、街並みが
きらびやかになるのは趣があっていいものですよね∠(*・m・)v
題名にもあるように、ITにもクリスマスにまつわるものがあってですね、
みなさん「クリスマス(ツリー)スキャン」てご存知ですか?
ネットワーク攻撃の名称なんですが、techiesにはいろんな造語があってなるほどおもしろくて
(実際攻撃されるのはあんま笑える話じゃないんですが)
今回はこのクリスマススキャンについてすこーし書いてみたいとおもいます。
クリスマススキャンとは?
クリスマススキャンとかクリスマスツリーアタックとかいろんな呼称があるんですが、
これはパケットのコントロールフラグが由縁になってます。
攻撃者はだいたい足がつかないように、ポートスキャンの方法として
ステルススキャンを用いると思うんですけど、これもその一種です。
パケット(今回はTCPのお話)にはコントロールフラグという6bitの部分があり、
それらによってコネクションを制御したりします。ACKとかSYNとかが有名ですね。
クリスマススキャンにはそのうち下記の3つが使われます。
URG(Urgent)- 緊急(優先)的に処理する必要のあるデータを含む
PSH(Push)- データをバッファさせず、すぐに上位へ渡す
RST(Reset)- コネクションを強制的に切断させる
RST以外あまり聞き慣れないフラグかもしれません。
クリスマススキャンはこの3つのフラグのビットに「1」を立てて、初回のパケットとして
送信することで標的の反応を調べる攻撃手法です。
なんでクリスマス?
上述のとおり3つのフラグが立っていることに由縁しているんですが、まったくピンと来ないですよね。
実はこれ、パケットキャプチャしてWireshark等で可視化する必要があるんですが、
フラグ部分がカラフルですよね。加えてフラグ構造がツリーの右半分?みたいな円錐形をしているので、
ツリーが彩られているように見える、というのが由縁だそうです。
⬇こういうかんじ
あんまり見えないですね
なんでこれが攻撃になるの?
攻撃というよりはポートスキャンの一種なので、正確には「攻撃の下準備」と言えます。
ご存知のとおり、TCPパケットではSYN~ACK~FINみたいな3wayハンドシェイクの流れが取られます。
が、この流れを無視してステート外パケットが来たらどうでしょう?
・該当ポートが開いている場合
OSなどによって挙動は異なるものの、SYNとかではないのでポートが開放されている場合は
基本何も応答しないです。応答がないことによって、そのポートがオープンになっていることが
第三者に簡単にわかってしまう、ということですね。
・該当ポートが開いていない場合
こちらの場合は許可されていないので、基本的にRSTパケットを返します。
が、「閉じている」ことは送信元にわかってしまいますね。
ちなみにWindowsの仕様ではopen/closed関係なくRSTで応答するらしいので、
OSが判明してしまう可能性があります。
また、FirewallやUTMによってもRSTを投げるとか投げないとか挙動が変わるので、
他の攻撃との組み合わせ次第ではopenポートがわかってしまう恐れもあります。
完